逃げ上手の若君

八歳の北条時之は、鎌倉幕府の次期当主であり、かくれんぼ以外のことには才能がない少年だ。ある日、彼ののんびりとした生活は、足利尊氏によって鎌倉幕府から権力を奪われ、その支配が終わるという突然の出来事で一変する。自称予言者の僧に救われた時之は、なんとか命をつないで逃げ出すことに成功する。今や、彼は自らの命を狙う者たちをかわしながら、鎌倉幕府を元の栄光に復帰させるための仲間を探さなければならない。日本史の南北朝時代を舞台にした『逃げ上手の若君』は、走り去ることで日本の運命を変えた忘れられた英雄の物語である。